後遺障害等級と損害賠償

046交通事故被害にあった場合の損害賠償金額は、後遺障害の等級によって大きく変わります。

その目安として、下の表をご覧ください。これは、後遺障害の等級と、自賠責保険の金額を示しています。

後遺障害等級表と労働能力喪失率
等級 自賠責保険
(共済)金額
労働能力喪失率
第1級 3,000~4,000万円 100
第2級 2,590~3,000万円 100
第3級 2,219万円 100
第4級 1,889万円 92
第5級 1,574万円 79
第6級 1,296万円 67
第7級 1,051万円 56
第8級 819万円 45
第9級 616万円 35
第10級 461万円 27
第11級 331万円 20
第12級 224万円 14
第13級 139万円 9
第14級 75万円 5

弁護士が示談交渉する場合には、自賠責保険の基準額ではなく、裁判所基準を用いて計算しますので、更に金額が上がることが多いです。

いずれにしても、等級認定によって、大きく金額が違うので、後遺障害の等級認定は極めて重要なものになります。

そのため、事故直後の早い段階から、専門家に相談し、適切な認定を受けるために、準備することが大切です。

尚、後遺障害に関する主な賠償金の項目には、次のものがあります。

①    後遺症による逸失利益

後遺症による逸失利益は、後遺障害がなければ被害者が得たであろう経済的利益を失ったことによる損害のことです。

後遺症による逸失利益の計算においては、①基礎収入、②労働能力喪失率、③労働能力喪失期間に対応するライプニッツ係数で算出します。

後遺障害の内容によっては、労働能力喪失率が争点になることがあります。また、保険会社は労働能力喪失期間を短く認定して支払う賠償金額を少なくしようという傾向がありますので、十分に注意をすることが必要です。

 

②    後遺症慰謝料

後遺障害が残存したことによって被る精神的損害のことをいいます。

後遺症慰謝料についても、傷害慰謝料同様に、算定基準が3つあります。
保険会社は裁判所基準と比べて低額な基準で、後遺症慰謝料の金額を算定していることもありますので、十分に注意しましょう。


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